学力と学習力

主に学校の学習活動の中で身に付けるべき「知識や技術」を「学力」言います。

明確な定義ははっきりとしていないようですが、計画的な学習によって達成さ

れた能力を指す言葉として使われていますので、学校での勉強はこの「学力」

を習得することにあたります。

もう一つ勉強をするうえで必要な力を私たちは「学習力」という言葉で表します。

 

この「学習力」は「自ら学び、知識や知恵を活かしていく力」です。

学習指導要録の中でいう「関心・意欲・態度」の観点にあたるものと考えています。

 

 この二つの力は勉強で習得すべき力でありますが、どちらを欠いても勉強は思うように進んではいきません。いくら「学習力」が高く意欲があっても基礎となる「学力」がなければ子どもの成長を促すことはできません。また「学力」がなければ「学習力」を保つことができないのではないでしょう。逆に「学力」が高くても、その知識や技術を生かしていく力「学習力」がなければ更なる「学力」を積み上げていくことはできないように思います。

 

近年「学力」の低下がさけばれ、学習指導要領の改正がなされました。「生きる力」をつけるための「ゆとり教育」が「学力」の低下を招いたとされるのです。「学力」を付ける学習時間を確保し、学習内容も改正されました。しかし「学力」重視だけの改正では、本当の意味での「学力」の底上げはなされません。相関にある「学習力」を育むことを同時に考えていかなければ本当の意味での学習の習得にはつながらないと思います。

 

イラスト:ニョラネコ

勉強嫌いを克服するには

「勉強嫌い」の子どもが自分らしく前進していくにはどのようにしたらよいのか?

それは、自尊感情や自己肯定感を高めることがポイントになるのではと考えます。

 

自尊感情とは自分の長所や短所などすべてを含んだ意味での「自分」をかけがえのない存在、価値ある存在としてとらえる気持ち、自己肯定感とは自分に対する評価を行う際に自分のよさを肯定的に認める感情です。子どもの自尊感情や自己肯定感を高めることは、“自信”や“やる気”そして“豊かな人間関係”を築く上でとても大切なことだと思います。

 

<ポジティブサイクルが子どもを成長させていく。>

このような感情を子供たちの中に養っていくには、「ポジティブサイクル」が必要であります。

「勉強嫌い」は些細なつまずきから発生します。「少しわからない」という僅かなつまずきから「わからない」という連鎖は広がっていきます。「あの子は勉強ができない」という他者から評価されない、認められない状態が続くと自己否定につながり「勉強嫌い」を作り出す「ネガティブサイクル」に陥っていきます。

反対に「わかった!できた!」と小さな成功の体験を他者から評価される、褒められることによって「自分にもできるのだ」という自信につながり、自尊感情や自己肯定感の高まりにつながっていきます。さらには学習に対する取り組みも「主体性」や「積極性」につながる「ポジティブサイクル」を生み出すことになります。子どもは、自尊感情や自己肯定感を高めるポジティブサイクルが起こすことができれば、スパイラル的に成長をしていのです。

 

 子どもの成長を見守る大人として、この「ポジティブサイクル」を作り出す環境を常に求めていくべきだと思います。成功体験の中で、褒めたり、認めたり、達成感を味あわせるなどして、子どもは自尊感情や自己肯定感を高めていきます。そのような成功体験の場面、その子を認めてあげる場面を意識して創ることが「勉強嫌い」をなくす最も確実な方法なのではないでしょうか。

「なぜ勉強嫌いになるのか」

子どもたちに「 勉強は好きですか」と質問します。

 「勉強大好き」と肯定的にこたえる子は少なく、逆に「勉強嫌い」と答える子は意外に多かったりします。なぜ子どもたちは勉強を嫌いになってしまうのでしょうか。

 

 

 

 

まだ学校に行っていない未就学児に同じような質問をしてみると

「 僕は自分の名前書けるよ 」とか「 私はたし算ができるよ 」とか目を輝かせながら答えてくれます。勉強に対する希望に満ち満ちています。そもそも一般的に言われる「勉強」というものをまだ経験していないから肯定的な言葉が返ってきて当然であると思います。

しかし、小学生になるといよいよ勉強が始まります。ここで「勉強嫌い」が発生します。

同じ年齢の子が同じ勉強を一斉にスタートするわけですから、しばらく進むにしたがって

「できる」「できない」の差が表れてきます。本来、人それぞれであり「学ぶ」ことに関しても個人差があり「学ぶ」方法もスピードも違っています。小学校入学時に全員横並びであるわけがありませんので差ができるのは当然です。しかし、周りの大人は「学び」を「勉強」というくくりで子どもたちを見て、「できる」「できない」で評価するのです。評価は「できる」子にしてみれば励みになります。逆に「できない」子にとってみれば劣等感につながっていきます。子ども自身も周りの子どもたちとの差を感じ、大人たちの評価で自信を失っていくのです。

 「勉強」とそれに対する「評価」は中学になるとさらにギアを上げていきます。定期テストは数字による評価となって表れ、評価はその後の進路選択にもかかわってきます。学習内容が難しくなるにしたがってその差は広がっていき、新たに差を感じ始める子どもを出てきて、「勉強嫌い」が増えていきます。

 本来、人は「学ぶ」ことに対しての欲求があります。幼児たちの「学ぶ」ことに対する姿勢を見ていればわかります。しかし、「勉強」という枠の中で周りと比べられることで「勉強嫌い」を生み出してしまうのではないのでしょうか。

 

 「勉強嫌い」の子どもたちが自分らしく前進していくためには、自身の得意不得意を理解して、その得意なことや好きなことを磨くことも有効であると感じています。例え小さくても、成功体験を積み重ねたり、周りとの比較ではなく過去の自分との比較の中で成長を実感したりすることが大きな自信となるからです。

視線で分かれる子どもの笑顔

学び方教室には、様々な子どもが通ってきています。個性も学び方のスタイルも様々です。そのため子どもたちへの対応や関わり方も様々であり、誰に対してもこの学び方で大丈夫とか、この指導をすればOKなどというものは存在しないのではないかと思っています。その子どもにとって最適な指導や支援の方法は、支援者たちや、子どもと関わる様々な人たちの多くの視点や経験の中から、チームで話し合いながら探して行くものだと考えています。

発達障がいで課題を抱える子どもたちに対しても、本来、目の前の子どもを観て、対応や支援の仕方を考えるものであって、診断名の中で画一的に対応をするものではないと考えます。

 

ただし、これだけは言えます。多様な子どもたちに対して、大人が正しい理解の中で期待の視線を向けるのと、まったくの無理解の中で偏見の視線を向けるのとでは、子どもの成長が大きく違うという事実です。(これをピグマリオン効果と言います)「勉強ができない」とか「落ち着きがない」とかマイナスのイメージを注ぎ続けるよりも、ポジティブなイメージを注ぐことによって子どもの成長を促すことができるのです。これはすべてのことに言えることなのです。

私たちは学習支援を通じて子どもたちにそのような期待の視線を送り続けます。そして、子どもに関わる多くの大人たちがこのような子どもたちに対しての期待の視線で対応できればと考えています。

【学習方法】九九の覚え方

突然ですが、皆さんは「九九」をどのようにして学びましたか?

おはじきや算数セットを使ったり、ひたすら暗唱したり、先生に一人ひとりテストを出されたり…

勉強をするにしても何にしても、物事は楽しく取り組めた方が嬉しいですよね。

 

ここで紹介するのは、学び方教室で行なっているちょっと違った「九九」の学び方。

その名も…

「九九カルタゲーム」!!

 

 

 

 

 

やり方は簡単♪

➀ 九九の問題と0~9までの数字カードをそれぞれ用意します。

② 読み手が九九の問題を読み上げ、問題の答えとなる数字のカードを素早くとる!

 

こうすることで、ゲーム感覚で楽しく九九を学べるんです♪

この方法を取り入れたところ、これまで九九が苦手だった子も

すごいスピードで九九を覚え、

「楽しいからもっとやりたい!」なんて言葉も!

 

 

 

 

カード形式での学習は他にもたくさん!

ちょっとした工夫で、学びはどんどん楽しくなるんですね♪

これからも、みんなで楽しく!自分らしく!学び方を学んでいきましょう!

【学び方教室】9/13 本日の学びの様子

今日は小学生3人、中学生1人が学びに来る日。

今日はボランティアスタッフにも来ていただきました♪

漢字を練習したり、文章読解に挑戦したり、星座を覚えたり…

学び方を学ぶ、新しい形の学習教室。

みんな楽しそうに学んでいて、スタッフにも笑顔の連鎖!

フリータイムはみんなでワイワイ♪

 

 

 

 

 

これからも楽しく学んでいきましょー!

大船教室オープン

本日9月1日、「学び方教室BB 大船教室」をオープンいたしました。

ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます!

これからも、子どもたちにとってより良い学び場を作ってまいりたいと思います。

今後とも、ご協力よろしくお願いいたします!

皆さん、いつでも遊びに来てください♪