子どもへの声掛けについて ~言葉一つで気持ちは変わる~

学習やスポーツ、芸術など、

人によって得意なもの・苦手なものの分野は

それぞれ違います。

「もともと得意だった」

「熱中していたらいつの間にか得意になっていた」

という場合もあるでしょうし、

「どんなに頑張ってもできるようにならない」

「苦手だから放っておいたらもっと苦手になっていた」

という場合もあるかもしれません。

得意・苦手を感じる理由ももちろん人それぞれですが、

その理由の一つとして、

周りの人からの声掛けが要因になる場合もあります。

自分が得意・苦手だと思っていなくても、

「字がきれいだね」と褒められたらどうでしょうか。

自分の字に自信を持っていなくとも悪い気はしないでしょうし、

得意だと思っていれば「よりきれいに書こう」と

意識が向くかもしれません。反対に、

「君は字が汚いね」と声をかけられたらどうでしょうか。

得意だと思っていた人は「私の字は汚いんだ」と

自信を無くしてしまうかもしれません。

 

もともと字を書くことにコンプレックスを抱いている人であれば、

「きれいな字を書けるようになりたい」

と思うかもしれませんし、

「だから字なんか書きたくないんだ」

「どうせ私にはできないから」

と思うこともあるでしょう。どちらであっても、

嬉しく感じることはないのではないかと思います。

筆者が幼稚園に通っていた頃の経験談ですが、工作をしていた時に

「〇〇ちゃんははさみを使うのがとっても上手ね」

と先生に声をかけられたことを、今でもよく覚えています。

どの先生に言われたか、いつ言われたかはほとんど記憶にありません。

ただ、その一言は私に大きな自信をもたらしました。

今でもはさみを使うときに思い出すことがあります。

言葉には、相手のモチベーションに

プラスにもマイナスにも影響を与える力があります。

声掛け一つで、子どもがやる気を出して物事に取り組めるように

なるのであれば、それに越したことはありません。

頑張りを認めてあげる、そしてそれを

声に出して本人に伝えてあげる

声掛けを実践してみてはいかがでしょうか。

次回以降で、声掛けの方法についてもう少し詳しくお話しして

いきたいと思います。

 

イラスト:ニョラネコ