これで勉強が好きになる⁉~好きなことから楽しく学ぶ~

勉強嫌いな子どもの中には、

文字を読んだり書いたりすること自体が嫌い、

そもそも勉強に関心が無いという場合を多く見かけます。

勉強と言うと、

「教科書を読む」

「ノートにたくさん漢字を書いて覚える」

といった、読み書きのイメージが強いかと思います。

読み書きが嫌、苦手=勉強が苦手

という理由で勉強自体を避けていれば、結果として

学力や学習意欲の低下につながりかねません。

今回は、そのような子どもたちがどのようにすれば

学習に親むことができるのか、その方法をいくつかお話したいと思います。

 

・ゲーム感覚で覚える

今の子どもたちにとって、

ゲームとは遊びの主流となるツールとなっています。

現代には非常に多くのジャンルのゲームが存在し、

自分の興味関心にあったゲームを取捨選択し、

子ども達はゲームに夢中になっていきます。

「ゲームばっかりやってないで勉強しなさい」

「ゲームばかりやっていると成績が落ちるよ!」

そんなことを言っても、楽しくて夢中になれるものからは、

そう簡単には離れられません。

 

その集中力を学習の方に向けられないだろうか…

そんなことを考えている保護者の方は多いのではないでしょうか。

ゲームは勉強とは違うと思うかもしれませんが、

ゲームを通しての勉強をすることによって、

ゲーム感覚で楽しく学習に取り組むことは有効な手段となり得るのです。

昨今、ゲームといえばテレビゲームやパソコン、スマホなどの

持ち歩き可能なものが主流ですが、

カードゲームやカルタなどは、

記憶力、反射神経や戦略性など、

多感覚を使用しながら楽しく勉強できる要素を含んでいます。

私たちの教室では、市販の四字熟語のカルタが人気です。

ふだんあまり文字や言葉に親しんでいない低学年の小学生たちも、

ものすごい勢いで四字熟語を覚えていきます。

(今では教員たちは子どもたちに全く歯が立ちません…笑)

カルタのカードはほかにも、都道府県、国旗、歴史など

あらゆるジャンルのものがあります。

また、その子どもに合わせて、

オリジナルのカードゲームを作成することも可能です。

他にも、タブレットを使った学習の中には、

クイズ番組のような演出があったり、

シューティングゲームのように楽しめたりと、

子どもたちの興味をそそる工夫

が凝らされているアプリが数多く配信されています。

ゲーム感覚で学習することで、

楽しみながら学習に触れる感覚を養うことができます。

 

・興味関心の高いものを用いる

身近なものや興味関心の高いものから学ぶことで、

「勉強する」という感覚から少し離れて、

学びに対する抵抗感を和らげることができます。

最近学習教材で「う○こドリル」という漢字ドリルが大ヒットしました。

う○こと漢字というミスマッチが妙におかしく、

小学校低学年の子どもたちがおもしろおかしく勉強するには

もってこいの教材です。

この「う○こドリル」にヒントを得て、私たちの教室では

子どもたちの興味のあることを材料

漢字ドリルを作成したりしています。

「電車ドリル」「ゲームのキャラクタードリル」など

いろいろなドリルをつくりましたが、

これらのドリル学習を通して子どもたちは

読み書きに触れる意欲を示すようになってきました。

その他にも、生き物が好きな子が熱心に図鑑を読むことで、

いつの間にか漢字の読み書きを覚えていた、

というケースもあります。

子どもたちが好きなものを「教材」として活用すれば、

自然な形で学習に触れ、気づいたら学んでいた、

という形を作ることができます。

遊びや日常生活の中に、実はたくさん学習の要素が

転がっているのかもしれませんね。

学び相手~学習効果を上げるためには?~

先日のブログにて、

学ぶ場所、学ぶ相棒(文房具)に

ついてお伝えしてきました。

学習環境を整え、勉強しやすい文房具を見つけたけど、

まだ何かが足りない…そこで今回は、

学習効果を高める学び相手について

お話ししたいと思います。

何のために勉強するかと言えば、

自分自身の学力を向上させるためであって、

登山やマラソンのように、基本的には孤独な闘いです。

「勉強=やらなければいけないこと」というイメージが強く、

ましてや苦手な問題が出てくると、

「勉強=苦手=やりたくない」と感じる人も、

少なくないのではと思います。

しかし、そんな困難を一緒に乗り越えていける仲間や、

親身になってサポートしてくれる人がいたらどうでしょうか。

お互いを励まし合うことで辛さが軽くなったり、

ふとしたことから難問を乗り越えるヒントが

得られたりすることもあるかもしれません。

例えば、試験前に友人と勉強会をしてテストに臨んだ

という方は多いのではないでしょうか。

「良い点を取りたい」

「何とか補講は避けたい」

「せっかくだし友達と一緒にいたい」など、

理由は様々あるかとは思いますが、

勉強という共通の目的を持つ仲間と学習することで、

ただ苦しいだけの勉強と比べれば、

モチベーションは大きく変わってくることでしょう。

人によっては、

「勉強するつもりでいたけれども、結局おしゃべりばかりで

集中できなかった」なんてこともあるかもしれません(笑)

しかし、ある問題でつまずいたときに、

先生よりも気兼ねなく聞ける仲間に教えてもらった方が、

場合によっては腑に落ちることもあれば、

モヤモヤしたときに気の置ける仲間とリラックスすることで、

学習と休憩のメリハリがつき、

結果として効果的な学習ができることもあります。

また、一人で黙々と勉強をするよりも

「あいつも頑張っているから、俺も頑張ろう」

「これだけ頑張っているのだから、あの人には負けたくない!」

などと切磋琢磨する環境があれば、

学習の相乗効果を生み、

自然と「勉強しなければ」という雰囲気が生まれてきます。

また、周囲が静かに勉強している図書室や図書館に足を運んでも、

同じ雰囲気を感じるでしょう。

こうした集団での自発的かつ自然な形での学習環境は、

アクティブラーニングという観点でも効果的であるとも言えます。

ブログ「アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)とは①」

もちろん、一人で勉強した方が集中できる、

という方も大勢いることかと思います。

大事なことは、自分に合った学び方で勉強する

ということです。

もし、一人で勉強をしていて、

「いまいちモチベーションが上がらない」

「どうしてもやる気が起きない」など停滞感を感じているのであれば、

学び相手を見つけて勉強をしてみるのも良いのではないでしょうか。

 

イラスト:ニョラネコ