オーディオブック~本を聞いて理解する~

皆さんは普段、本や新聞などを

どれくらい読んでいますか?

ちょうど夏休みのこの季節だと、

読書感想文に悩むお子さんも多いかもしれません。

そこで今回は、新しい読みの形として、

聞いて理解する方法「オーディオブック」

についてお話ししたいと思います。

皆さんは「オーディオブック」をご存知でしょうか。

最近テレビのCMなどでも流れているので、

耳にしたことがあるかもしれません。オーディオブックとは、

言葉の通り「聞く本」のことで、

絵本から実用書まで、既に発行されている

本の本文を音声収録し、それらの

その音源が商品として販売されている物のことを指します。

本を持ち運ぶ手間がないことや、

通勤途中や何か作業をしながらでも

本の内容を「聞く」ことができるため、

新たな読書の形として定着しつつあります。

オーディオブックの発行数は年々増加傾向にあり、

大手通販サイトでも販売されているほか、

オーディオブック専門の販売サイトも登場してきています。

活字離れが懸念される現代社会ではありますが、

限りある時間を有効活用できる手段としては、

非常に魅力的であると言えます。また、オーディオブックは、

新たな読書の形としてだけではなく、

「読む」ことに対して抵抗を感じている人にとって、

有効なツールの一つとなり得るのではないでしょうか。

近年では、学校の教科書の本文を音声収録し、

そのツールの活用を普及しようと取り組んでいる団体が活動しており、

読むことに困難を感じている児童・生徒に対しての

合理的配慮の一つとしても注目されています。

文字や文章を読むことに苦手を感じている人の中には、

耳で聞くことにより内容を理解しやすくなった、

というケースが少なくありません。

本や文章を読む際には、

目で取り入れた文字(情報)を言葉として認識し、

音に変換し、意味を理解する、という

非常に多くのプロセスを必要としますが、

耳から情報を取り入れることにより、

このプロセスを省略できるのです。

10年ほど前に発売された、

英語と日本語を聞き流すだけで英語学習ができるCD

などは、オーディオブックに近いタイプのものかもしれません。

このように、「聞く」理解の仕方は世の中に浸透しつつあります。

読書はしたい、してみたいけど、時間がない、文字を長時間見るのはつらい、

どうしても文字がうまく読めないなど悩みがあれば、

オーディオブックを試してみるといいかもしれませんね。

以上、聞いて理解する方法、オーディオブックについてのお話でした。

 

イラスト:ニョラネコ

試験前の勉強の仕方

小学校と中学・高校との大きな違いとして、

真っ先に定期試験が思い浮かぶのではないでしょうか。

試験のプレッシャーもさることながら、試験前になると、

どうしてもやる気が起きない

どこを勉強したらよいのかわからない

などの悩みと向き合っている人も多いのではないかと思います。

学び方教室でも、全ての学習は精神状態によると考え、

人それぞれの学習の方法をデザインしています。

そこで今回は、ひとつの方法としての

試験前の勉強の仕方についてお話ししたいと思います。

1.学習のスケジュールを立てる

近年、「スタディープランナー」と呼ばれる

勉強用のスケジュール帳が、文房具店などで発売されています。

計画性を持つことの重要性は、学習においてももちろん同じです。

スタディープランナーのような学習のスケジュール帳の基とされるのは、

工場などで効率的に作業を行なうために作られた、

ガントチャートとよばれる表です。

学習スケジュールにおいては、

①それぞれの科目ごとに項目を分け、

②試験範囲の中からポイントを絞ることで、

③試験までの期間にどこの部分の学習を進めればよいのか

が、一目見ただけで分かるようにすることができます。

また、自ら表を作ることにより、配られた試験範囲の

プリントを見るだけよりも、

「試験範囲はここだ」と明確に自分の中に刷り込むことができます。

2.学習方法を復習に絞る

定期試験の際、基本的には試験問題に出る範囲が発表されるかと思います。

ただ、試験範囲が配られるのは試験2週間前などの、

比較的直前になってからが多いため、

範囲が発表されてから試験勉強に取り組む方も多い

のではないでしょうか。

(中には毎回前日に一夜漬けで覚えていた方もいるかもしれませんが(笑))

ただし、学校にもよりますが、ほとんどの場合

学習したことのない範囲が出題されることはありません。

とすれば、試験前の期間には、

予習よりも復習に重点を置いた方が得策

と言えるでしょう。

授業の中で書いたノートを寝る前に5分見直してみるなど、

ちょっとしたことでも習慣化させていくことで、

学習内容を定着させていくことに有効です。

3.時間を意識する

試験というのは、限られた時間の中で問題を解いて

いかなければなりません。集中して問題を解いていると、

試験の時間はあっという間に過ぎていきます。

しかし、一つの問題に時間をかけすぎてしまうと、

その他の問題を解く時間が無くなり、

本来の力を出し切れずに終わってしまった

…なんてことになりかねません。そこで、

普段の学習からタイマーを使用するなどし、現段階で

一問につきどのくらいの時間がかかるのか、

どれくらいの時間で解いていく必要があるのかなど、

時間の感覚を身につけていくことが重要です。

そうすることで、試験の中でどうしても解けない問題に対して

長い時間をかけるより、いったん別の問題に取り組んでから

もう一度解いてみるなど、

それぞれの問題にかける時間を工夫する

ことができます。

できた、わかった、という感覚や経験が増えれば、

学習に対する意欲も向上するかもしれませんね。

以上、試験前の勉強の仕方についてお話ししました。

 

イラスト:ニョラネコ

ビジョントレーニング~読み方を助ける学び方~

文字や文章を読むことに苦手

を持っている子どもの割合は、

40人学級の中に3人程度と言われています。

これまでにも、文字や文章を読むことに苦手を感じている

子に対しての支援を書いてきましたが、

今回は「ビジョントレーニング」を紹介します。

一口に「文字や文章を読んで理解する」と言っても、

目に見えない所で実は多くの作業が行われています。

文字や文章を読むことには、以下のような一連の流れがあり、

学習を進める上でどれも欠かせない大切な要素です。

①文字・文章を見る

②文章の認識

③言語の識別

④音に変換

⑤記憶と照合

⑥意味理解

文字や文章を読むことに苦手を持っている子どもたちは、

これらのどこかで苦手を抱えていると考えられています。

例えば、文字の形や認知の偏りがあって、

・「ね」と「わ」などの似た文字をすぐに読めない

・必要としている文字が見つけられない

などの苦手が見られることがあります。

形や位置を捉えることが苦手だったりする子どもたちは

「文章または文字を認識する」ことが苦手

であると考えられます。

この時点でつまずいてしまうと、その先の

記憶や意味理解に結びついていかない

ことになります。この原因の一つとして考えられるのが、

視覚機能の弱さや偏りです。

視覚機能には、以下の3つの機能があります。

①目の運動機能…左右上下など眼球を動かして物を見るという機能

②目と体の協調…目で見た情報に合わせて正確に体を動かす機能

③視空間認知…目で見たものの色、形、距離を正確に把握する機能

これらの機能のどこかに弱点を持っていると、

文章や文字を認識することがうまくいかないことがあります。

また、ボールをキャッチできない、ダンスが苦手など、

視覚機能の弱さがスポーツ面でも苦手として現れる

こともあると言われています。

ビジョントレーニングは、

視覚機能を維持向上するために行う

目と脳のトレーニングであり、

視覚のプロセス全般を鍛えるトレーニング方法です。

ビジョントレーニングを行なうことにより、

1、動いているものが捉えやすくなる。

2、視野が広がる

3、ピントを合わせる力がアップする

などの効果が期待でき、視覚機能向上につながるといわれています。

文字や文章を読むことに苦手を持っている子どもだけでなく、

スポーツに苦手を感じている子どもたちにとっても、

有効なトレーニング方法としてメディアや書籍で話題になり、

注目を集めています。

もし、文字や文章を読むことに苦手を感じているようであれば、

一度試してみるといいかもしれませんね。

以上、ビジョントレーニングについてお話ししました。

 

イラスト:ニョラネコ

こまめな休憩で勉強効率アップ!?集中力と休憩の関係

平成から令和に変わった2019年。

今年のゴールデンウィークは

過去最長の10連休となり、多くの方が

ゆっくり過ごせたのではないかと思います。

普段、学校の勉強や仕事に追われている方にとって、

良いリフレッシュ期間になったのではないでしょうか。

そこで今回は、勉強におけるひとやすみ

「休憩」をテーマにお話ししたいと思います。

 

勉強でも仕事でも、集中力は人それぞれですね。

しかし、苦手なことや面倒なことに対しては、

どうしても集中力を持続させることは難しいものです。

では、試験前や受験勉強など、

何としてでも勉強を進めなければならない時は、

一体どうしたらよいのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

実は、勉強効率を上げたい場合、

こまめに「休憩」を取り入れることが効果的、

と言われています。

「頻繁に休憩なんてしてたら、勉強が進まないんじゃ…」

といった声も聞こえそうですが、

そもそも人間の集中力は15分が限界と言われています(個人差有)。

人間は、集中すると脳からγ(ガンマ)波

というものが発生します。このγ波には

周期があり、長くても15分程度

γ波の分泌量は減少していきます。つまり、

γ波の周期に合わせて学習と休憩を上手く組み合わせて

いくことで、勉強効率をアップさせる可能性が大きくなるのです。

 

 

 

 

 

 

 

難しい・苦手な問題は見るのも嫌、

小説なんて1ページで限界など、

ネガティブなイメージを持っていることに対しては

集中力が続かないけど、

好きなことなら何時間でも集中できる!

という方もいるかとは思います。これは、

好きなことや楽しいことをしている際に、

ドーパミンという快感や多幸感を得られる神経伝達物質

が分泌される関係で、

長い時間集中して物事に取り組むことができる

のです。この15分という集中力に関し、

大学で心理学の講義を受講していた時の実体験があります。

4日間、朝から夜まで続く集中講義は、

いくら興味のある分野とは言え集中力が続かず、

まるで苦行のように感じたものでした。

しかし最終日の先生は、

15分ごとに短い休憩を取り入れ、

「休憩時間は寝るなり携帯をいじるなり、

 どうぞお好きに過ごしてください」

というスタンスでした。すると、その日は

全く眠くならず、集中して講義に臨むことができた

だけでなく、これまでで最も

内容が理解できたように感じました。

その日以来、学習をする時には

「休憩」を意識的にとるようにしています。

とはいえ、15分という時間はあくまで目安ですので、

集中力が切れたな、と思ったら

意識的に休憩を取るようしてみてはいかがでしょうか。

勉強の効率が上がるかもしれません。

ぜひお子さんやご自身の学習に取り入れてみて下さい。

 

以上、勉強における「休憩の仕方」についてのお話しでした。

 

イラスト:ニョラネコ

書くのが苦手⁉遅い⁉~まずは苦手の理由を見つける~

学校の授業を受ける上では

黒板に書かれた内容をノートに書き写す作業、

いわゆる「ノートをとる」ことが大切になってきます。

特に中学生になってからは、板書された内容をしっかり

ノートに取れるか取れないかによっても、

成績に影響が大きく出てくるとも言われています。

そこで今回は、学習に苦手を感じる要因の一つ

「書く」ことについてお話ししたいと思います。

自分たちの経験として、

授業の中で当たり前に行なわれている

「ノートをとる」という作業。

ただ書いてある内容をノートに書き写すだけの、

口で言えば単純にさえ感じられる作業ですが、

この「ノートをとる」という作業は、

目で見た情報を形として取り込み、

再度頭の中で文字にし、

その文字を手を使ってアウトプット

しなければなりません。

意外と複雑かつ多くの処理を同時に行なう、

この「書く」という作業が苦手な子どもたちは、

実は数多く隠れています。

このような子どもたちは、学習の大きな部分を占める

「書く」という作業が苦痛になっている場合があります。

なんとか授業についていこうと、一生懸命ノートをとろうとしても、

授業のスピードについていけず

周囲からどんどん遅れてしまい、

結果として自信を失っていき、学習そのものが嫌いになる

というケースも少なくありません。

板書された内容、つまり目から取り入れた情報を

文字にして書くという作業が苦手な理由には、

以下のようなものが考えられます。

・複数の作業を同時に進行するのが苦手

(先生の話を聞く・黒板を見る・黒板をノートに写す)

・黒板を見たり手元のノートを見たりと視線の往復が苦手

・対象の物に焦点を合わせるのに時間がかかる

(板書の字・手元のノート)

・集中力が続かない

(ほかに興味が行ってしまう、興味のないことは集中できない)

・短期記憶が苦手

(何度も黒板を見返さなければノートに写すことができない)

・文字を読むことに困難を抱えている

(ディスレクシアなど)

 

基本的に、集団を相手にしながら行う学校の授業では、

書くこと・ノートをとることが苦手な生徒にスピードを

合わせてしまうと、どうしても

授業全体のスピードがゆっくりになってしまうため、

そうした子どもたちに対して、

思うように配慮がなされない事も少なくありません。

脱ゆとり教育の波から、

これまで以上に授業内容と書く量も増えてきており、

授業のスピードは加速する一方です。

書くことに困難を感じている児童・生徒を対象に、

カメラやタブレット等を利用して、

板書内容を撮影し後でノートに写し取る

という方法を取り入れているケースもありますが、

中には「その生徒だけを特別扱はできない」

という理由から、なかなかそれを実施できている学校は少ない

ようです。書く・ノートをとることの苦手な子どもは、

この「書く」作業によって、

学習に対しネガティブな感情を抱いていたり、

その他の手段があれば授業についていけるはずなのに、

それができず困っていたりするのです。

すべての子どもたちが、それぞれの持つ可能性を最大限に引き出すためにも、

できるだけ多くの支援や配慮が柔軟になされるべきではないか

と思います。そのためには、

一人ひとりの子どもの得意や苦手を理解し、

有効な支援が適切に行われる環境が必要

なのではないでしょうか。

以上、学習に苦手を感じる要因の一つ「書く」ことについてお話ししました。

 

イラスト:ニョラネコ

子どもへの声掛けについて~具体的な声掛けの仕方~

前回のブログで、

学習する際の声掛けについて

お話ししたかと思います。そこで今回は、

具体的な声掛けの例を紹介していきたいと思います。

まず一つ目に紹介したいのが

「やったことを認める」ことです。

学習成果のみに注目してしまうと、

成果が見えなかった際に

「まだこれしか終わってないの?」

「何回やればわかるようになるの!」といった、

ネガティブな声掛けが生まれてしまいがちです。

しかし、

「今日も良く頑張ったね」

「よく諦めず最後まで解いたね!」と、

学習に取り組んだという事実を認めてあげることで、

褒める回数をグンと増やすことができます。

また、学習に取り組んだということを認めて褒めてあげることで、

子どもには「褒められた」という記憶が残り、

自己肯定感が高まって学習習慣の定着につながりやすくなります。

また、褒めるときには

褒める内容を具体的にするとより効果的です。

「今日は時間をかけて丁寧に文字を書いていたね」

「走るときの脚の動かし方がいいね」

「いつもより〇〇分も集中して問題に取り組めたね」

といった、具体的な数字や範囲を上げての声掛けにより、

年齢を問わず本人の中に何が出来たのかが明確になり、

行動継続のモチベーション繋がります。

二つ目に、本人の意思決定・行動選択を促す声掛け

をすることです。

「まだここまでしか出来てないの?!」ではなく、

「よくここまで頑張ったね!じゃあここまでやったら

1ページ終わるから、もう少しだけ頑張ってみない?」

とやったことを認め、「頑張ってみない?」と

強制ではなく本人にやる・やらないのかを選択をさせる

ことがポイントです。

ただし、そもそもやりたくない勉強をしている子どもの場合、

「もうやんなーい」と投げ出してしまう可能性

は十分あります。その時には、本人の意思をまずは尊重し、

「そっか、よく頑張ったね」と、頑張りを認めて休憩させてあげましょう。

反対に、自分の中で学習のペースをつかめている瞬間であれば、

「できるかも?!」という期待感から、

もう少し取り組めるかもしれません。

「まだ残ってるでしょ、早くやりなさい」

声をかけたくなるのをグッと堪え

「できたらすごいなぁ」と、少しだけ

子どものプライドをくすぐってあげてみてください。

最初から完璧を求めるのではなく、

予定していたうちの8割出来たら合格

と切り替えていくことも、学習習慣を定着させるための

足掛かりには必要です。

どちらの声掛けについても、

ちょっとした工夫で今すぐできる方法ばかり

ですので、ぜひ試してみてください。

子どもたち一人ひとりにあった声掛けの方法を探していくことで、

学習に対して前向きな姿勢を育んでいけるといいですね。

以上、具体的な声掛けの例についてのお話しでした。

 

イラスト:ニョラネコ

子どもへの声掛けについて ~言葉一つで気持ちは変わる~

学習やスポーツ、芸術など、

人によって得意なもの・苦手なものの分野は

それぞれ違います。

「もともと得意だった」

「熱中していたらいつの間にか得意になっていた」

という場合もあるでしょうし、

「どんなに頑張ってもできるようにならない」

「苦手だから放っておいたらもっと苦手になっていた」

という場合もあるかもしれません。

得意・苦手を感じる理由ももちろん人それぞれですが、

その理由の一つとして、

周りの人からの声掛けが要因になる場合もあります。

自分が得意・苦手だと思っていなくても、

「字がきれいだね」と褒められたらどうでしょうか。

自分の字に自信を持っていなくとも悪い気はしないでしょうし、

得意だと思っていれば「よりきれいに書こう」と

意識が向くかもしれません。反対に、

「君は字が汚いね」と声をかけられたらどうでしょうか。

得意だと思っていた人は「私の字は汚いんだ」と

自信を無くしてしまうかもしれません。

 

もともと字を書くことにコンプレックスを抱いている人であれば、

「きれいな字を書けるようになりたい」

と思うかもしれませんし、

「だから字なんか書きたくないんだ」

「どうせ私にはできないから」

と思うこともあるでしょう。どちらであっても、

嬉しく感じることはないのではないかと思います。

筆者が幼稚園に通っていた頃の経験談ですが、工作をしていた時に

「〇〇ちゃんははさみを使うのがとっても上手ね」

と先生に声をかけられたことを、今でもよく覚えています。

どの先生に言われたか、いつ言われたかはほとんど記憶にありません。

ただ、その一言は私に大きな自信をもたらしました。

今でもはさみを使うときに思い出すことがあります。

言葉には、相手のモチベーションに

プラスにもマイナスにも影響を与える力があります。

声掛け一つで、子どもがやる気を出して物事に取り組めるように

なるのであれば、それに越したことはありません。

頑張りを認めてあげる、そしてそれを

声に出して本人に伝えてあげる

声掛けを実践してみてはいかがでしょうか。

次回以降で、声掛けの方法についてもう少し詳しくお話しして

いきたいと思います。

 

イラスト:ニョラネコ

文章を読みやすくする工夫とは⁉~本や文章を読むのが苦手な場合~

これまでのブログでも何度か話題にしてきましたが、

本や文章を読むことがどうも好きではない・苦手

だという人は意外と多くいるのではないかと思います。

そこで今回は改めて、

本や文章を読みやすくする工夫

についてお話ししたいと思います。

 

文章を読み文字に触れることは、知識を取り入れること、つまり

学習の源とも言えます。また、私たちに

物事に対する興味・関心を呼び起こし

人生を豊かにもしてくれます。さらには、

普段から本をよく読む人、

活字に触れる機会が多い人は、

文字情報の処理に慣れているため、

国語が得意な人が多いようです。

反対に、本を読むことがどうしても苦手な人は、

往々にして国語が苦手という場合が多いようです。

本や文章を読むことが苦手な原因は、人によって様々です。

集中力が持続しない、そもそも興味がない、

といったケースもあるかと思いますが、

本や文章を読むことに対しての苦手の原因の一つに、

文章を目で追って読むことが苦手で、

文章を読んでいるうちに

どこを読んでいるのかわからなくなり、

本を読むことが苦痛になってしまう、というパターンがあります。

本を読むと、文字や文章を通じて、

目からの様々な情報を吸収することになります。

すると、目当ての文を読んでいるときでも、

周辺の文も同時に目から情報として次々に入ってきてしまい、

読んでいる文の意味が頭の中に入りにくくなってしまうのです。

そこで、目当ての文を意味のあるものとして認識するためには

周辺の文から入ってくる

余計な情報を除いて、脳内で情報を整理

しなければなりません。

その整理や処理が苦手であったり、

処理や整理の方法が人と違ったりすると、

読みにくさとして表れてくるのです。

つまり、本を読んでいるうちに周りの文が邪魔になり、

「あれ、どこを読んでいたんだっけ…」

「結局何が書かれているの?」

と混乱してしまうのです。

こうした、本や文章を読むことが苦手な人には、

以下のような文を読みやすくする工夫を取り入れることで、

苦手が改善する場合があります。

 

〇読んでいる所を指で追う

今自分が読んでいる所を指で追うことで、今自分が取り入れている

情報を視覚的にわかりやすくすることができます。

〇声に出して読む(読んでもらう)

文章を超えに出して読むことによって、目だけでなく

耳からも情報を得ることができるだけでなく、

取り入れた情報を操作しアウトプットすることで、

より頭の中に入りやすくなります。

〇行間を大きくとる

学校の手紙やプリント類などの印刷物は、

行間を開けて文を表示することで、文章を読みやすく

することができます。また、細かく小さな字で書かれている場合、

拡大コピーをすることも効果的です。

〇スリットを使う

定規やスリットなどを使用することで、

今どこの行を読んでいるのかを指し示すことができ、

余計な情報をカットすることができます。

 

以上のような読み方の工夫や補助は、簡単に取り入れることができます。

また、学校での学習活動においては、これらの工夫は、

合理的配慮として推奨されています。

※平成29年度文部科学省新学習指導要領解説

もしあなたや周囲の人が、本や文章を読むことに苦手を

感じているようでしたら、ぜひ一度試してみてください。

読むことが少し楽しくなるかもしれません。

 

以上、本や文章を読みやすくする工夫についてお話ししました。

 

イラスト:ニョラネコ

これで勉強が好きになる⁉~好きなことから楽しく学ぶ~

勉強嫌いな子どもの中には、

文字を読んだり書いたりすること自体が嫌い、

そもそも勉強に関心が無いという場合を多く見かけます。

勉強と言うと、

「教科書を読む」

「ノートにたくさん漢字を書いて覚える」

といった、読み書きのイメージが強いかと思います。

読み書きが嫌、苦手=勉強が苦手

という理由で勉強自体を避けていれば、結果として

学力や学習意欲の低下につながりかねません。

今回は、そのような子どもたちがどのようにすれば

学習に親むことができるのか、その方法をいくつかお話したいと思います。

 

・ゲーム感覚で覚える

今の子どもたちにとって、

ゲームとは遊びの主流となるツールとなっています。

現代には非常に多くのジャンルのゲームが存在し、

自分の興味関心にあったゲームを取捨選択し、

子ども達はゲームに夢中になっていきます。

「ゲームばっかりやってないで勉強しなさい」

「ゲームばかりやっていると成績が落ちるよ!」

そんなことを言っても、楽しくて夢中になれるものからは、

そう簡単には離れられません。

 

その集中力を学習の方に向けられないだろうか…

そんなことを考えている保護者の方は多いのではないでしょうか。

ゲームは勉強とは違うと思うかもしれませんが、

ゲームを通しての勉強をすることによって、

ゲーム感覚で楽しく学習に取り組むことは有効な手段となり得るのです。

昨今、ゲームといえばテレビゲームやパソコン、スマホなどの

持ち歩き可能なものが主流ですが、

カードゲームやカルタなどは、

記憶力、反射神経や戦略性など、

多感覚を使用しながら楽しく勉強できる要素を含んでいます。

私たちの教室では、市販の四字熟語のカルタが人気です。

ふだんあまり文字や言葉に親しんでいない低学年の小学生たちも、

ものすごい勢いで四字熟語を覚えていきます。

(今では教員たちは子どもたちに全く歯が立ちません…笑)

カルタのカードはほかにも、都道府県、国旗、歴史など

あらゆるジャンルのものがあります。

また、その子どもに合わせて、

オリジナルのカードゲームを作成することも可能です。

他にも、タブレットを使った学習の中には、

クイズ番組のような演出があったり、

シューティングゲームのように楽しめたりと、

子どもたちの興味をそそる工夫

が凝らされているアプリが数多く配信されています。

ゲーム感覚で学習することで、

楽しみながら学習に触れる感覚を養うことができます。

 

・興味関心の高いものを用いる

身近なものや興味関心の高いものから学ぶことで、

「勉強する」という感覚から少し離れて、

学びに対する抵抗感を和らげることができます。

最近学習教材で「う○こドリル」という漢字ドリルが大ヒットしました。

う○こと漢字というミスマッチが妙におかしく、

小学校低学年の子どもたちがおもしろおかしく勉強するには

もってこいの教材です。

この「う○こドリル」にヒントを得て、私たちの教室では

子どもたちの興味のあることを材料

漢字ドリルを作成したりしています。

「電車ドリル」「ゲームのキャラクタードリル」など

いろいろなドリルをつくりましたが、

これらのドリル学習を通して子どもたちは

読み書きに触れる意欲を示すようになってきました。

その他にも、生き物が好きな子が熱心に図鑑を読むことで、

いつの間にか漢字の読み書きを覚えていた、

というケースもあります。

子どもたちが好きなものを「教材」として活用すれば、

自然な形で学習に触れ、気づいたら学んでいた、

という形を作ることができます。

遊びや日常生活の中に、実はたくさん学習の要素が

転がっているのかもしれませんね。

学び相手~学習効果を上げるためには?~

先日のブログにて、

学ぶ場所、学ぶ相棒(文房具)に

ついてお伝えしてきました。

学習環境を整え、勉強しやすい文房具を見つけたけど、

まだ何かが足りない…そこで今回は、

学習効果を高める学び相手について

お話ししたいと思います。

何のために勉強するかと言えば、

自分自身の学力を向上させるためであって、

登山やマラソンのように、基本的には孤独な闘いです。

「勉強=やらなければいけないこと」というイメージが強く、

ましてや苦手な問題が出てくると、

「勉強=苦手=やりたくない」と感じる人も、

少なくないのではと思います。

しかし、そんな困難を一緒に乗り越えていける仲間や、

親身になってサポートしてくれる人がいたらどうでしょうか。

お互いを励まし合うことで辛さが軽くなったり、

ふとしたことから難問を乗り越えるヒントが

得られたりすることもあるかもしれません。

例えば、試験前に友人と勉強会をしてテストに臨んだ

という方は多いのではないでしょうか。

「良い点を取りたい」

「何とか補講は避けたい」

「せっかくだし友達と一緒にいたい」など、

理由は様々あるかとは思いますが、

勉強という共通の目的を持つ仲間と学習することで、

ただ苦しいだけの勉強と比べれば、

モチベーションは大きく変わってくることでしょう。

人によっては、

「勉強するつもりでいたけれども、結局おしゃべりばかりで

集中できなかった」なんてこともあるかもしれません(笑)

しかし、ある問題でつまずいたときに、

先生よりも気兼ねなく聞ける仲間に教えてもらった方が、

場合によっては腑に落ちることもあれば、

モヤモヤしたときに気の置ける仲間とリラックスすることで、

学習と休憩のメリハリがつき、

結果として効果的な学習ができることもあります。

また、一人で黙々と勉強をするよりも

「あいつも頑張っているから、俺も頑張ろう」

「これだけ頑張っているのだから、あの人には負けたくない!」

などと切磋琢磨する環境があれば、

学習の相乗効果を生み、

自然と「勉強しなければ」という雰囲気が生まれてきます。

また、周囲が静かに勉強している図書室や図書館に足を運んでも、

同じ雰囲気を感じるでしょう。

こうした集団での自発的かつ自然な形での学習環境は、

アクティブラーニングという観点でも効果的であるとも言えます。

ブログ「アクティブラーニング(主体的・対話的で深い学び)とは①」

もちろん、一人で勉強した方が集中できる、

という方も大勢いることかと思います。

大事なことは、自分に合った学び方で勉強する

ということです。

もし、一人で勉強をしていて、

「いまいちモチベーションが上がらない」

「どうしてもやる気が起きない」など停滞感を感じているのであれば、

学び相手を見つけて勉強をしてみるのも良いのではないでしょうか。

 

イラスト:ニョラネコ