前回のブログで、
学習する際の声掛けについて
お話ししたかと思います。そこで今回は、
具体的な声掛けの例を紹介していきたいと思います。
まず一つ目に紹介したいのが
「やったことを認める」ことです。
学習成果のみに注目してしまうと、
成果が見えなかった際に
「まだこれしか終わってないの?」
「何回やればわかるようになるの!」といった、
ネガティブな声掛けが生まれてしまいがちです。
しかし、
「今日も良く頑張ったね」
「よく諦めず最後まで解いたね!」と、
学習に取り組んだという事実を認めてあげることで、
褒める回数をグンと増やすことができます。
また、学習に取り組んだということを認めて褒めてあげることで、
子どもには「褒められた」という記憶が残り、
自己肯定感が高まって学習習慣の定着につながりやすくなります。
また、褒めるときには
褒める内容を具体的にするとより効果的です。
「今日は時間をかけて丁寧に文字を書いていたね」
「走るときの脚の動かし方がいいね」
「いつもより〇〇分も集中して問題に取り組めたね」
といった、具体的な数字や範囲を上げての声掛けにより、
年齢を問わず本人の中に何が出来たのかが明確になり、
行動継続のモチベーション繋がります。
二つ目に、本人の意思決定・行動選択を促す声掛け
をすることです。
「まだここまでしか出来てないの?!」ではなく、
「よくここまで頑張ったね!じゃあここまでやったら
1ページ終わるから、もう少しだけ頑張ってみない?」
とやったことを認め、「頑張ってみない?」と
強制ではなく本人にやる・やらないのかを選択をさせる
ことがポイントです。
ただし、そもそもやりたくない勉強をしている子どもの場合、
「もうやんなーい」と投げ出してしまう可能性
は十分あります。その時には、本人の意思をまずは尊重し、
「そっか、よく頑張ったね」と、頑張りを認めて休憩させてあげましょう。
反対に、自分の中で学習のペースをつかめている瞬間であれば、
「できるかも?!」という期待感から、
もう少し取り組めるかもしれません。
「まだ残ってるでしょ、早くやりなさい」と
声をかけたくなるのをグッと堪え、
「できたらすごいなぁ」と、少しだけ
子どものプライドをくすぐってあげてみてください。
最初から完璧を求めるのではなく、
予定していたうちの8割出来たら合格
と切り替えていくことも、学習習慣を定着させるための
足掛かりには必要です。
どちらの声掛けについても、
ちょっとした工夫で今すぐできる方法ばかり
ですので、ぜひ試してみてください。
子どもたち一人ひとりにあった声掛けの方法を探していくことで、
学習に対して前向きな姿勢を育んでいけるといいですね。
以上、具体的な声掛けの例についてのお話しでした。
イラスト:ニョラネコ