2023年「学び方Labo」活動のご紹介

2023年が幕開けをいたしました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年(2022年)の4月に当教室を運営するNPO法人SeedsAPPでは「学び方Labo」を設立いたしました。このLabo(研究室)の目的は、多様な個性をもつ子どもたちが自分らしく楽しく学べるように、様々な“工夫”や“選択肢”のある「学び方」を研究・整理し、それらを広く社会に普及していくことです。

知的に高いとか低いとかということではなく、学校の集団授業のようなスタイルには、なかなか馴染めなかったり、また、画一的な「学び方」がしっくりこなかったりなど、従来の「学び方」がどうも合わないと感じている子どもたちも少なくありません。

そのような子どもたちの中には、学習に対して、すっかり「自信」や「意欲」を失ってしまっていたりする子どももおります。そして、中には「学習障害(LD)」などと診断されるケースもあるのです。

しかし、本当に学習障害という言葉が適切なのでしょうか? 私たちは今までの多くの子どもとの関わりの中で、従来の「学び方」では、思うように学習成果が上がらない場合でも、その子どもの精神状態を整え、その子に応じた「学び方」で進めた時に、今までとは違う「学習成果」を上げる子どもたちが沢山いるという事実を経験させていただきました。

ですから、「子どもが学習障害」なんかではなく、「学び方がその子どもの学習の障害“になっているのでは」という考えに至ったのです。そして、冒頭に記しました通り、2022年4月に「学び方Labo」を設立することとなったのです。

 

昨年1年間のLaboの活動では、主に読み書きを苦手とする子どもたちのことについて研究を進めました。現在、その子どもたちが楽しく学習が進められるための「デジタル副教材」の開発を行なっています。まずは「漢字」と「英単語」について、多感覚を使って楽しく学べる教材となるべく進めています。読み書きを苦手とする子どもには様々な要因があります。中にはディスレクシアといって、文字などの視覚認知の課題や音と文字を対応させる音韻処理の課題などがあるとされている場合もあります。

そのような子どもたちにとって学びやすい「学び方」(教材)は、すべての子どもにとって学びやすい「学び方」の選択肢となり得るはずです。

この「学び方Labo」を進めることで、学校などの集団授業が合わずに自信を失っている子どもが「自信」や「自己肯定感」そして「希望」を取り戻すことができるようになることが私たちの願いです。さらには、すべて子どもたちの秘めた才能が引き出され、その可能性が閉ざされることなく世の中で花開かれていくことがとても大切であると考えております。