学び方教室BBに通っている子どもたちの中には、
発達障害(学習障害)やその可能性
のある子どももいます。
もちろん、私たちにとっては、
発達障害(学習障害)があろうがなかろうが、大切なことは、
その子どもの「ニーズ」に合った「学び方」をデザイン
していくことだと考えています。
しかし、発達障害(学習障害)やその周辺の子どもたちの課題として、
学習に自信を無くしていたり、
無気力になっていたりするケースが
多々見受けられます。
それはとても残念なことであり、
私たち周囲の大人が子どもの様子や
心の内を注意深く意識しなくてはいけない点であると感じています。
一般的に発達障害(学習障害)があると
診断されている子どもたちは、
平均的な子どもに比べ、
物事の得意不得意のアンバランスが極端に大きく出る
ことがあります。そして従来の画一的な授業においては
どうしても不得意の部分がクローズアップされやすいのです。
その結果、発達障害(学習障害)やその周辺の子どもたちは、
周囲からいろいろな言葉を浴びせられることになります。
「こんなのもわからないの?」
「努力が足らない!」
「やる気ないなら・・・」
などなどです。
本人は至って真面目な気持ちで学習と向き合っているにもかかわらず、
なかなか思うように学習が進まず、
遅れがちになっているのです。
見た目もごく普通で、いかにもできて当たり前に見えるからこそ、
周囲は容赦なくその子の努力不足ややる気の無さだと決めつけ、
責めたり叱責したりしてくるのです。
当の本人としてはたまったものではありません。
イメージ:学習障害に悩む子ども
そして、さらに残念なことは、
その無理解の環境の中で放置され続けてしまうと、
今度は周囲だけではなく、
自分が自分にレッテルを貼ってしまい、
本当に学習に対する意欲や自分という人間に対する
自信を失ってしまうことがあるということです。
その子どもの自信のなさや無気力状態は、
子どもの人間関係や将来の社会自立など
さまざまなことに影響を与えてしまうことになるのです。
このことは、特別なニーズを抱える単なる少数派の子どもの問題ではなく、
社会全体の大きな問題であると私たちは考えております。
次回は、発達障害(学習障害)やその周辺の子どもの学習についてお話ししたいと思います。
イラスト:ニョラネコ