主に学校の学習活動の中で身に付けるべき「知識や技術」を「学力」言います。
明確な定義ははっきりとしていないようですが、計画的な学習によって達成さ
れた能力を指す言葉として使われていますので、学校での勉強はこの「学力」
を習得することにあたります。
もう一つ勉強をするうえで必要な力を私たちは「学習力」という言葉で表します。
この「学習力」は「自ら学び、知識や知恵を活かしていく力」です。
学習指導要録の中でいう「関心・意欲・態度」の観点にあたるものと考えています。
この二つの力は勉強で習得すべき力でありますが、どちらを欠いても勉強は思うように進んではいきません。いくら「学習力」が高く意欲があっても基礎となる「学力」がなければ子どもの成長を促すことはできません。また「学力」がなければ「学習力」を保つことができないのではないでしょう。逆に「学力」が高くても、その知識や技術を生かしていく力「学習力」がなければ更なる「学力」を積み上げていくことはできないように思います。
近年「学力」の低下がさけばれ、学習指導要領の改正がなされました。「生きる力」をつけるための「ゆとり教育」が「学力」の低下を招いたとされるのです。「学力」を付ける学習時間を確保し、学習内容も改正されました。しかし「学力」重視だけの改正では、本当の意味での「学力」の底上げはなされません。相関にある「学習力」を育むことを同時に考えていかなければ本当の意味での学習の習得にはつながらないと思います。
イラスト:ニョラネコ