漢字の支援方法①
漢字の支援方法をお話しする前に、漢字はどこの時点で解らなくなってしまうのかお話ししたいと思います。
漢字の学習は小学校入学から始まります。1年生の覚えるべき漢字は80文字で画数も少なく、複雑なものはありません。しかも生活の中に具体的に頻繁に出てくるものです。2年生になると160文字と3年生は200文字とその数は増えていきますが、この覚えるべき初期の段階でつまずいてしまうと、その先の漢字学習に大いに支障をきたしてしまいます。しかし、本当にハードルが上がるのは4年生からの漢字学習といわれています。「9歳の壁」という言葉があるように、学習内容には抽象的な事柄が多く含まれてきます。漢字学習においても同じことがいえ、抽象概念を示す言葉が多く出てくるようになります。さらに学習すべき字数も200文字と多くの字数が割り当てられています。漢字学習がいっぱいになって理解に苦しんでしまう子が増えてきてしまいます。
つまずきが生じるのはどこの段階か、これもまたそれぞれではありますが、苦しくなってくる初期段階を見逃さないように注意深く観察し、学習の支援を施していくことが肝心に思います。
(1)漢字にルビをふる
「読み」の学習に焦点を当てて支援をするならば、漢字を読むというハードルを取り除いてあげることが、読むということからのストレスを取り除いてあげることにつながります。
そもそも前提として「文字が読めない」のではなく「漢字が読めない」可能性があります。漢字が苦手な子の読字への抵抗感をなくすための第一段階の方法として有効です。
(2)辞書を活用する
ルビをふる次の段階の支援です。漢字が読めても意味が解らない場合もあります。その時は読むことができても、意味を理解していなければ定着につながりません。自分で調べることで理解度も増し、関心を高めることが期待できます。その点では辞書を引くということは有効な方法であると思います。
次回にももう少し「漢字の支援方法」をお話ししたいと思います。